#75_№36-借金取りといっしょ!の人探し (コミカルな会話も楽しめます)

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創作作品(一般向け)
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お疲れ様です。
推敲という体の書き直しを、何度もやってしまう内向的bです。
 
この記事は、内向的bの創作物「借金取りといっしょ!の人探し」の掲載記事になります。
 
「………?」
 

となった方は
目次から「初めましての方、この創作物は…」へジャンプしていただき、
最初にそちらを読まれることを推奨します~

  

本文 「借金取りといっしょ!の人探し」

「…うーん、ほなあれか」
「?」
「お外に出るの怖なったん?yさん見るからに引きこも…インドア派やしなぁ~。
 大丈夫やで、ボクも一緒やから怖ないよ~?」

 
Kはいつもどおり、人をおちょくることにも余念がなかった。
「……………いや、そこまで外出るが怖いわけじゃ、ないですよ…」
むしろ、Kと一緒の方だから怖いというか、思い悩んだりするわけなのだが…

ただ、そんなKのおちょくりで、僕はいい意味で馬鹿らしくなった。
(なんか、こんなことしてくる人にうまく話せるかな、とか悩む必要ないよな…)
 
まあ、いいか。
少しくらい失敗しても、適当に誤魔化そう。
Kをおちょくるのは僕には無理だが、誤魔化すくらいならできるだろう。
それこそ、朝一のKよりは上手くやれる自信がある。

 

そんな僕の決意など知る由もないKは、今度は見当違いなアドバイスをしてきたのだった。
「あ、ほな、お日さんが怖いん?
 なら、ボクみたいに日焼け止め塗ったらええよ~。ボクも結構赤ぅなってなー」

 
そう言ったKの滑らかな肌は、確かに、色素の薄さを感じさせる淡いクリーム色だった。
「紫外線舐めたらアカンで~。帽子も被ってな~。あ、yさんにも塗ってあげよか?」
Kはそう言って、僕に自分の日焼け止めを見せてきた。
 
(これ、結構お高そうなやつじゃないか…?)
ドラックストア購入600円台の自分の日焼け止めとは雰囲気が違うそれに、ちょっと慄きながらも返答した。

「じ、自分の持っているので大丈夫です……………あ、あの、Kさん…」
緊張も和らいできた僕は、口を開いたその流れでKに話し出すことにした。
「ん?首の後ろとか塗ってほしい?」
「いえ…あの、昨日ちょっと思ったことがあって…、ただの憶測でしかないんですけど…」

 

一度口火を切ってしまえば、あとは簡単だった。
僕は整理していた次のような伝達事項を、Kに伝えた。

・部屋の様子から先輩は、自分の意思で行方をくらませてると思われる。
・電話で話した時、先輩は焦ったり、どこか怯えている様子だった。(少し嘘)
・先輩は何か脅されてるとか、危険から逃げている可能性があると考えている。
・この部屋は元々女性がメインで暮らしていた可能性が高く、先輩はここに避難していたのかもしれない。
・最後の連絡には、待ってると書いてあった。しばらくはここにいる予定だったはず。
・だがその後、危険が迫ったため急遽この部屋から離れなければいけなくなったのではないか。物が少ないのも、手掛かりを残さないためだと思われる。


「普通なら、危険が迫っている所からは離れたいと思うはずです。
 だから先輩は今、このアパート周辺には居ない可能性の方が高いんじゃないかと、思ったんですが…」

 
Kは僕の話に相槌を打ちながら、急かすこともせず、じっくりと聞いてくれた。
なんとか6つの事柄をKに話すことができた僕は、達成感と安堵感に包まれていた。

 

「なるほどなぁ、この部屋は避難場所かぁ。
 ボクも先輩に指定されて、ここに回収しに来ただけやったからなぁ。
 で、yさんは今日予定通り回っても意味ないんやないかって、悩んどったわけね。」
ちょっと違うが、そういうことにしておいてもらうと助かるので、頷くにとどめた。
そうやね~…と言って、Kは腕を組んで考え始めた。

「…でも、今日はとりあえず、さらっと回ってみてもええんちゃう?
 1回見とけば、ここにはやっぱ居らんようやなって、確信持てるやろ?
 そうしたほうが、他んとこに集中できそうやし。」

(そうか…確かに調査を進めていく上でも、禍根は残さない方がいいよな…)
特に僕の場合、後で後ろ髪を引かれて、またそれで悩んでしまいそうだ。
それに実際見ておくのと見ないのでは、違いは大きいだろう。
今後のモザイクアプローチのことも考えて、一度は歩いて回っていた方がいいかもしれない。

 

「…そうですね。今日は予定通り、回りましょうか。
 Kさん、すみません、時間を取らせてしまって…」
「かまへんかまへん。てか、もっと相談してもろてええんやで~?」
「は、はい…、ありがとうございます…」
 
ああ、話してよかった。これで心安らかに捜索に集中できる…と思っていた。

 

 

 

では今回はこの辺で!

続きは次回の掲載記事か、Amazon kindle 借金取りといっしょ!の人探し(上) でどうぞ~

ではまた~

 

初めましての方、この創作物は…

創作物掲載記事に初めて遭遇してしまった閲覧者様へ、
この作品の概要や、注意点についてご紹介します!
 

●どんな話?
・写真調の 挿絵いっぱい!ノベルゲーム風小説 です。サクサク読めます。
考えすぎるライター&怪しい借金取りによる、不気味で 笑えて ほっこりする 人探しミステリーです。
・ジャンルは、ミステリー&ブロマンス です。

 

もうちょっと詳しく言うと…

主要登場人物が3人だけ!殺人事件、探偵、警察も出てこない珍妙ミステリーです。
・2人の感情の動き、距離の変化、クソデカ感情をじっくり堪能できます。
・内向的な方におすすめ!「疲れにくく、深く楽しめる」物語になっているはずです。

 

●注意事項
・この作品はkindleで販売済み&購入者様もいらっしゃるため、結末まで掲載しません
 上巻の5~6割くらいまでの掲載とする予定です。あらかじめご了承ください。

 

あらすじ

 
―預かって欲しいものがある。

 
そんなきな臭い頼みを、恩人の先輩から引き受けたライターのy。
がその直後、先輩は音信不通となった…。

不安に駆られたyは、先輩の住む都心のアパートへと向かう。
そこで底知れない恐怖を感じさせる男、借金取りのKと出会うが…

 
日常に潜む…”闇”を垣間見る不穏なミステリー
あなたも、少し覗いてみませんか…?
1話目はこちら→ №1-借金取りといっしょ!の人探し (内向的な方にオススメ)

 

あと、念のため…

この創作物は、内向的bが文も、絵というか画像も、全部一人で作ったものになります。
AIさんの手すら全く借りていない、ペンネーム通り「ぼっち」で作り上げた作品です。

よかったら宣伝、おすすめ、拡散していただけると、うれしいです。
とっても励みになります!

 

「借金取りといっしょ!の人探し」は、内向的bが心を込めて作った作品です…
作品やその一部を無断で、複製・盗作・販売行為などはご遠慮ください。
※このブログでは作者自身が、記事数を増やすために掲載しているだけで、無断転載ではないです!

 

この物語はフィクションです。
作中で登場する人物、団体、名称、事件等は架空のものです。実在のものとは関係ありません。

 

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