#119_№7-召喚術の授業は××な魔物と、 …過去を引きずる人に贈る、ヒーリングストーリー…

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創作作品(一般向け)
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お疲れ様です。
自分の創作話を掲載することによって、記事数を楽に増やそうとしている内向的bです。

というわけでこの記事は、内向的bの創作した話
”現代的で現実的な召喚ファンタジー・ブロマンス”
の掲載記事になります。
 
「………?」
 

となった方は
目次から「初めましての方、この創作物は…」へジャンプしていただき、
最初にそちらを読まれることを推奨します~

 

本文 「召喚術の授業は××な魔物と、」

 
柔らかい風が頬をくすぐる。

 

(外…?)
目を開けると木が組まれた天井が見えた。
少し目線をずらすと、屋根のシルエットと青空も視界に入る。

(あれ…?講義室で授業を受けてたのに…?
 いや…あれは1年生の時の夢か)
場所の変化に混乱しつつ顔を横に向けると、穏やかな日差しの下に広がる、黄色い花畑が見えた。
(何の花だろう?かなり遠くまで続いている…)

どうやらここは、花園の中に作られた東屋のようだ。
僕はなぜか、その中に置かれた簡易ベットに横になっていた 。

「身体に異変はないか?」
風に梢がサラサラとそよぐような、心地よい声。
それにはどこか憂いを帯びた響きがあった。

声のした方へ目を向けると、髪の長い男の人がいた。
ベットの傍らに置かれた木の椅子に座って、僕の様子を伺っている。
(!全然気づかなかった…)

 

淡く緑がかった白の豊かな髪に、陶磁器のような白い肌。こちらを見つめる瞳は黄緑色。
白い睫毛の額縁、その奥に据えられたそれは宝石のペリドットのように煌めいて見えた。
 

 

(誰だろう…?なんかすっごく綺麗な人だな…人間とは思えないくらい…)
初めて見る顔のはずだった。
でもどうしてか、この人の雰囲気に覚えがある気がした。

「どうした?どこか具合が悪いのか?」
再び掛けられた声に、寝起きの頭もハッとした。
次いで自分がまだ寝転がっていたことに気づき、慌てて身を起こし男と向き合った。

「あっ、す、すみません。寝ぼけてただけで…体調は特に何ともないです。」
男は僕の返答に満足げに、一つ頷くことで応えた。
その仕草は普通なら少し尊大に見えただろう。
でも何故か違和感や不快感を覚えなかった。
様になってるって感じだ。

(先生っぽいからかな…?)
淡い灰色のローブのような服から、魔法薬の先生を連想したせいだろうか。
男にはどこか、研究者や教授のような思慮深げな雰囲気があった。
(あとこの人は少し偉そうだけど、高圧的な感じはしないんだよな……)

 

そんな印象を持ったせいか、僕は疑問に思っていた事をするりと男に尋ねてしまっていた。
「あの、ここは…どこなんでしょうか?」

心地良い風とうららかな陽光に見守られ、黄色い花々が咲き乱れている。
自然と心が穏やかになる、牧歌的な景色。
でも、その広がりに果が見えないのは何故だろう…

なんとなく不安で陰ってきた心を抱えた僕に、男は言い渋ることなく答えてくれた。
「ここは、私が用意した亜空間だ。
 場所は、人間が使う名称では魔界の白緑湿原内となる。」

告げられた内容に目を剥く。
驚きすぎて声も出なかった。

 

(魔界………ッ!?!)

そこは魔素と魔力で構成された世界。
人間は魔術を駆使しても、数秒と持たず死に至る場所。

驚愕している僕の様子を伺いながら、男は説明を続けた。
「私が召喚門を通じて、ここにお前を引き込んだ。
 ああ、この亜空間は人間に害を及ぼさぬように作ってあるから、生命の心配は不要だ。」
「…………ぁ、」

そ、そうだった。思い出した。
僕は授業で中級召喚をしていた。
それで突然魔方陣の方に引っ張られて、吸い込まれた。
と思ったが…
 

(ぃ、いや、そんな…そんな事ありえないだろ……)
魔物を召喚するための魔方陣で、逆に人間を引き込んだなど聞いたこともない。
亜空間だとしても、魔界で人間が死なずにいられる事だって。
自分は夢か幻でも見ているのだろうか?
(召喚門に吸い込まれたと思った時に何か事故が起こって、実は意識不明か、死んだとか…?)

だが夢にしては意識がはっきりしすぎている気がする。
風や花の匂いも感じるし、こっそり捻ってみた腕の肉も痛い。
それに臨死体験などによくある幸福感もなく、あるのはこの受け入れがたい状況に対する不安と困惑だ。

(現実だと錯覚するような幻覚を見せられているって線もある。
 あとは肉体は元の召喚室に取り残されてて、憑依魔術みたいに意識だけ魔界に引き込まれたとか…
 と、とりあえずは…最悪を想定しよう)
そして最悪な事にこれが現実だった場合が、一番やばい状況だった。

召喚の際にどこからか門に流れ込んできた膨大な魔力。
目の前の男によると、その源は彼らしい。
男の人ならざる容姿、膨大な魔力、魔界…

「あなたは…その、魔界の…魔物の方ですか…?」
「そうだ」
続けて魔物は自身の目的を宣告した。
 

「お前と契約を結びたいから連れてきた。
 召喚契約を結ぶまで、お前をここから帰すつもりはない。」

今回はここまでにします~
ではまた~ 

初めましての方、この創作物は…

創作物掲載記事に初めて遭遇してしまった閲覧者様へ、
この作品の概要や、注意点についてご紹介します!


【安全第一なぼっち学生 VS 月下美人系魔物】の召喚契約を巡る攻防を描く話です。
・ジャンルは、現代ファンタジーなブロマンスです。
・挿絵は制作中ですが、今のところ2枚ほどあります。
 

もうちょっと詳しく言うと…

・転生、チート、俺TUEEE、最強、ざまぁ、追放、不遇…などという要素は皆無!
 流行りの異世界ファンタジーとは真逆のところを目指す、

ぼっちが考える「最強にリアル感のある召喚術のあれこれ!!」
を詰め込んだ、現代的で現実的なファンタジーです。


・ファンタジーなのに、主要登場人物が3~4人だけ!
 というか7割がた、ぼっち学生と魔物の2人だけで構成されていますww
 
・2人の感情の動き、距離の変化、クソデカ感情をじっくり堪能できます。
 
過去を引きずりがちな方 におすすめです。
 過去の過ちを思い悩む主人公を通して、
「それをどうにかマシにするには?」を描くヒーリングストーリー…
だと作者は思っています。


あ、もちろん、
内向的な人が「疲れにくく、深く楽しめる」物語になるように心がけて作っております。

 

注意事項
・この作品は、結末まで掲載しません
 ぼっち的に「話の肝」部分までAIに学習されると困るので、ブログでの公開は半分くらいまでの予定です。

・人体ではないですが、少しグロテスクな表現があります。

・ちなみに【BL版】をpixivに載せてます。

 

あらすじ

――方陣内に現れた半透明の蝶

初めての召喚。その青い羽ばたきに、言葉にできない感動を覚えた。
次の瞬間…

平凡な魔術学生だったyは、召喚術の授業でありえない事故を起こしてしまう。
その結果、学校中からサイコ扱いされ…

1話目はこちら

 

あと、念のため…

この創作物は、内向的bが文も、絵というか画像も、全部一人で作ったものになります。
AIさんの手すら借りていない、ペンネーム通り「ぼっち」で作り上げた作品です。

よかったらおすすめ、拡散していただけると…ぼっちはうれしいです。
とっても励みになります!

 

「召喚術の授業は××な魔物と、」は、内向的bが心を込めて作った作品です…
作品やその一部を無断で、複製・盗作・販売行為などはご遠慮ください。

この物語はフィクションです。
作中で登場する人物、団体、名称、事件等は架空のものです。実在のものとは関係ありません。

★感想・アウトプット的スペース★  閲覧者様の思ったこと、聞かせてくれませんか…?

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