＃38_№6-借金取りといっしょ！の人探し　（考えすぎるライター＆怪しい借金取り の話）

　

お疲れ様です。
推敲という体の書き直しを、何度もやってしまう内向的bです。
　
今回は、内向的ｂの創作物「借金取りといっしょ！の人探し」の掲載記事になります。
　
「…小説……だと………！？」
　

となった方は
本文を飛ばして先に「初めましての方、この創作物は…」を
読まれることを推奨します～　

　　

本文　「借金取りといっしょ！の人探し」

　
「う～ん、やっぱSさんおらんかったね～」

（…ごめんなさい、S先輩）
遠慮なく家主のいない部屋を物色していく男の背を追いながら、僕は先輩への申し訳なさでいっぱいになっていた。
あの後、にこやかだが圧を感じる男の追求から逃れることは…僕には出来なかった。

（…いや、はい、不甲斐ない僕が押し負かされただけです。）

もう今となっては、男の気が済むまで部屋の物色に立ち会うしかない。
速やかな終了を祈りながら、先ほど男の後について一通り見て回った室内を改めて見渡した。

今、僕が居るのは、一番広い６畳くらいの和室だ。
部屋の中央にテーブル、一方の窓際にテレビとテレビ台が配置されていた。
テレビ台の隣には小さい収納棚もある。
目に見える家具はその3つくらいで、和室に合わせてか、全て焦茶色の木製で背が低い。
あと丸いクッションがテーブルの前に置かれている。

2か所ある窓を覆うカーテンは、苔むしたような緑色で厚みがあった。
家具の少なさを補うように、部屋の随所にあしらわれたフェイクグリーンが、居心地の良さを与えてくれている。

押し入れ近くの壁には、突っ張り棒が渡されてあった。
部屋干しのためだろうそこには、数本のハンガーやピンチハンガーが掛けてあったが、服や洗濯物は吊るされていない。
全体的に物が少ないが、普通の住まいには見える。

僕は部屋を眺めながら、２つほど、気になる事を考えていた。
１つは、〈預かって欲しいもの〉の事。

先輩は、自分が不在になる場合は「行けばわかるようにしておくから」と言っていた。
だから部屋に入る際、僕より先に男が〈預かって欲しいもの〉を発見しやしないか、冷や冷やしていた。
しかし、それは杞憂に終わる。
それらしい品物や書置きなどが、全く見当たらなかったからだ。
男に見つかっていたら面倒だったので、それはそれで助かったのだが…

（もしかして、本格的に家探ししないといけないのかな…）
〈預かって欲しいもの〉の情報が僕には全く無いため、探すのは骨が折れそうだ。
そして、もう１つは…

「ッ後輩君！こ、れ……ヤ、ヤバいわ…！」
突然、室内を探索していた男から緊迫した声が上がった。
キッチンの方からだ。

な、なんだ！？
あの危険そうな男が、「ヤバい」と言うなんて。
一体、何があったんだ？！

　

「えっ…、ど、どうしたんですか？！」

1Kの室内は、数歩行けば目的地に着く。
男は冷蔵庫を開けて、中を覗き込んでいた。

（冷蔵庫……まさか、死体でも入ってたとか…？！）

先輩のバラバラ遺体が、冷蔵庫内に所せましと詰め込まれ、その生首が―

　

　

　

今回はちょっと短めですが、キリがとても良いのでここまでにしておきましょう！

続きは次回の掲載記事か、Amazon kindle　借金取りといっしょ！の人探し（上）　でどうぞ～

ではまた～

　

初めましての方、この創作物は…

創作物掲載記事に初めて遭遇してしまった閲覧者様へ、
この作品の概要や、注意点についてご紹介します！
　

●どんな話？
・写真調の　挿絵いっぱい！ノベルゲーム風小説　です。サクサク読めます。
・考えすぎるライター＆怪しい借金取りによる、不気味で 笑えて ほっこりする 人探しミステリーです。
・ジャンルは、ミステリー＆ブロマンス　です。

　

もうちょっと詳しく言うと…

・主要登場人物が３人だけ！殺人事件、探偵、警察も出てこない珍妙ミステリーです。
・２人の感情の動き、距離の変化、クソデカ感情をじっくり堪能できます。
・内向的な方におすすめ！「疲れにくく、深く楽しめる」物語になっているはずです。

　

●注意事項
・この作品はkindleで販売済み＆購入者様もいらっしゃるため、結末まで掲載しません。
　上巻の５～６割くらいまでの掲載とする予定です。あらかじめご了承ください。

　

あらすじ

　
―預かって欲しいものがある。

　
そんなきな臭い頼みを、恩人の先輩から引き受けたライターのｙ。
がその直後、先輩は音信不通となった…。

不安に駆られたｙは、先輩の住む都心のアパートへと向かう。
そこで底知れない恐怖を感じさせる男、借金取りのＫと出会うが…

　
日常に潜む…”闇”を垣間見る不穏なミステリー
あなたも、少し覗いてみませんか…？

　

あと、念のため…

この創作物は、内向的ｂが文も、絵というか画像も、全部一人で作ったものになります。
AIさんの手すら全く借りていない、ペンネーム通り「ぼっち」で作り上げた作品です。

よかったら宣伝、おすすめ、拡散していただけると、うれしいです。
とっても励みになります！

　

「借金取りといっしょ！の人探し」は、内向的ｂが心を込めて作った作品です…
作品やその一部を無断で、複製・盗作・販売行為などはご遠慮ください。
※このブログでは作者自身が、記事数を増やすために掲載しているだけで、無断転載ではないです！

　

この物語はフィクションです。
作中で登場する人物、団体、名称、事件等は架空のものです。実在のものとは関係ありません。