#52_№16-借金取りといっしょ!の人探し (新しい読書体験、いかがですか?)

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創作作品(一般向け)
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お疲れ様です。
1日1記事以上の投稿をしていきたい…!と思っている内向的bです。
 
今回は、内向的bの創作物「借金取りといっしょ!の人探し」の掲載記事になります。
 
どうしてこうなった
 

となった方は
本文を飛ばして先に「初めましての方、この創作物は…」
読まれることを推奨します~ 

  

本文 「借金取りといっしょ!の人探し」

9月6日金曜日、午前。
 
「さて、どっから手ぇつけます?yさん」


(え、僕に投げるの?)
という本音が出かかったが、すんでのところで堰き止め、
「Kさんの方が人探しとか、バックレた人を探すノウハウがあるのではないですか?」
と打ち返してみた。

 

卵焼きをはじめとした、速攻で作った朝食をKは嬉しそうに完食してくれた。
満足げに食後のお茶をすすったあと、Kは上記のように捜索について切り出したのだった。
 

「まあ、あるっちゃあるんやけど、大っぴらにはできんノウハウもあるんよー。
 パンピーのyさんにはちょっとなー……え?知りたい?」
「あ、ハイ、ワカリマシタ、ケッコウデス。」
僕の見事な棒読みに、Kが軽く笑った。
臆病なパンピーは危うきに近寄らず、が信条なんです。

「くくっ、まーボクはボクで、グレーな探し方もしてみるわ。
 でも飛ばんように、手綱引いて、なが~く搾り取っていく…
 てのがボクらの腕の見せ所ってとこもあるし、あんま期待せんといて。」
丸のみされた獲物が蛇の腹の中でじっくり消化されていく…

 

Kの言葉から、そんなイメージを連想してしまった。
男が昨夜垣間見せた捕食者じみた空気を、思い出してしまったせいだろう。
 
「そんなわけやから、yさんには真っ当な方法で攻めていって欲しいねん。
 手数は多い方が効率いいと思わん?」
そう問うてきたKは、ただヘラリとした笑みを浮かべているだけだった、が。

(下手に気を引いて、自分も獲物にされるのは絶対避けたい…)
そう思った僕は、男の言葉に納得することにした。

 

とはいっても、人探しは完全に専門外、未知の分野だった。
ただ、記事作成の仕事でも、そういった「未踏の地」的な記事の依頼が来ることもあった。
 
そういった場合、僕は前職であるリサーチャーのノウハウを活用し対処していた。
リサーチャーとは、企業が商品を開発・販売する前にマーケット・市場のニーズを調査する者である。

 
僕は記事作成のための調査はもちろん、それ以外にも幅広く、この市場調査のやり方を応用していた。

 

最初は、調査の目的をはっきりさせることから始める。
今回の場合は、先輩を探し出すことだ。
あと共同捜索とは別に、Kには秘密の独自ミッション、<預かって欲しいもの>の発見と確保も忘れてはいけない。
 
 
次に、調査にかける期間を決める。
Kと互いの都合などを突き合わせたところ、期間は今日から2週間とし、捜索期限を9月19日木曜日とすることになった。

僕は「2週間ほど経ったら、俺が引き取りに行くから」という先輩の言葉を基に、スケジュール調整を済ませてからきた。だから、ぎりぎり2週間は捜索に費やす事ができる。
それに記事作成の仕事には、ネットがあれば割とどこでもできるという、バフもある。

なのでむしろ、Kが2週間も捜索に協力してくれることの方に驚いた。
勢いあまって、「そっ、そんなに大丈夫ですか?!お仕事は!?」と聞いてしまったくらいだ。
「心配してくれるん?大丈夫大丈夫!ボク、優秀やから。」
と、Kの答えはずいぶんあっさりしたものだった。
確かに手は多いに越した事はない…が、僕はそれを素直に喜べなかった。

 

(…やはりKも<預かって欲しいもの>を狙っているかもしれない)
借金取りさんの業務形態は不明だが、仕事のある人間が突然の捜索活動に2週間も協力してくれる…
それが、どうも怪しく思えて仕方がなかった。

(うーん、なんか、カマかけたりできないかな…)

しかし僕は、人と話すことに苦手意識があるくらいのコミュ障でもある。
「カマかけ」行為自体、自分にはレベル高すぎる。
しかもそれがK相手となれば、返り討ちに遭う想像しかできず、注意深く様子を見ていくしかないか…という結論に至るしかなかった。
 
そこで、はたと気づいた。

(あ、れ…もしかして…)
最初の時、Kが「貸したもの」なんて曖昧な言い方をしたのは、わざと余計な勘ぐりをさせるため、とかだったら…?
そうして、あえて疑うきっかけを与えて、僕の反応を見ていたのではないか。
(僕の方がもう既に、カマかけられてた…?)

 

 

では今回はこの辺で!

続きは次回の掲載記事か、Amazon kindle 借金取りといっしょ!の人探し(上) でどうぞ~

ではまた~

 

初めましての方、この創作物は…

創作物掲載記事に初めて遭遇してしまった閲覧者様へ、
この作品の概要や、注意点についてご紹介します!
 

●どんな話?
・写真調の 挿絵いっぱい!ノベルゲーム風小説 です。サクサク読めます。
考えすぎるライター&怪しい借金取りによる、不気味で 笑えて ほっこりする 人探しミステリーです。
・ジャンルは、ミステリー&ブロマンス です。

 

もうちょっと詳しく言うと…

主要登場人物が3人だけ!殺人事件、探偵、警察も出てこない珍妙ミステリーです。
・2人の感情の動き、距離の変化、クソデカ感情をじっくり堪能できます。
・内向的な方におすすめ!「疲れにくく、深く楽しめる」物語になっているはずです。

 

●注意事項
・この作品はkindleで販売済み&購入者様もいらっしゃるため、結末まで掲載しません
 上巻の5~6割くらいまでの掲載とする予定です。あらかじめご了承ください。

 

あらすじ

 
―預かって欲しいものがある。

 
そんなきな臭い頼みを、恩人の先輩から引き受けたライターのy。
がその直後、先輩は音信不通となった…。

不安に駆られたyは、先輩の住む都心のアパートへと向かう。
そこで底知れない恐怖を感じさせる男、借金取りのKと出会うが…

 
日常に潜む…”闇”を垣間見る不穏なミステリー
あなたも、少し覗いてみませんか…?

 

あと、念のため…

この創作物は、内向的bが文も、絵というか画像も、全部一人で作ったものになります。
AIさんの手すら全く借りていない、ペンネーム通り「ぼっち」で作り上げた作品です。

よかったら宣伝、おすすめ、拡散していただけると、うれしいです。
とっても励みになります!

 

「借金取りといっしょ!の人探し」は、内向的bが心を込めて作った作品です…
作品やその一部を無断で、複製・盗作・販売行為などはご遠慮ください。
※このブログでは作者自身が、記事数を増やすために掲載しているだけで、無断転載ではないです!

 

この物語はフィクションです。
作中で登場する人物、団体、名称、事件等は架空のものです。実在のものとは関係ありません。

★感想・アウトプット的スペース★  閲覧者様の思ったこと、聞かせてくれませんか…?

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