#115_№3-召喚術の授業は××な魔物と、 …過去を引きずる人に贈る、ヒーリングストーリー…

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創作作品(一般向け)
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お疲れ様です。
1日1記事以上の投稿をしていきたい…!と思っている内向的bです。

というわけで
この記事は、内向的bの創作した話
”現代的で現実的な召喚ファンタジー・ブロマンス”
の掲載記事になります。
 
「………?」
 

となった方は
目次から「初めましての方、この創作物は…」へジャンプしていただき、
最初にそちらを読まれることを推奨します~

 

本文 「召喚術の授業は××な魔物と、」


最初に魔物が破裂した時も、陰でコソコソ言われていた。
二回目となってからは、あからさまに疑惑や嫌悪を示された。

”またあいつ殺したのかよ!?”

”二回連続って…偶然じゃないだろ。あいつ、何かしてるんじゃねえの?”

”こ、怖ッ!あんな事する人が、こ、こんな近くにいたとは…”

”一緒に授業受けるとか視界に入るのも無理なんだけど。学校の方で退学にでもしてくれよ”

”むしろ自主退学しろって、お願いだからさぁ…”

遠巻きに向けられる異常者や犯罪者を見るような、目。
「っっ”……」

元々僕は、人と話したり関わりを持つ事が苦手だった。
クラスメイトなど周囲と友好な関係を作れていなかったことも、拍車をかけたのだと思う。
そうして僕は、クラスはおろか学校中から孤立した。

 

正直、校内での冷遇には理不尽さを覚えていた。
自分は何もしてないのに。あれは偶然で一時的な事象だったはずなのに。
(なのに…なんであんな目で見られないといけないんだ…ッ?!
 っ…どうして僕ばっかり…ッ!!)

――嘘だッッ!!!

ふと、見たことがない色で自分を強く睨みつけた目が脳裏に蘇った。
「…っ……、…………、」

(………他の人からすれば、狂人の類が野放しで生活空間にいる状況、かな…)

それから僕は努めて冷静に振舞おうとした。
幸いなことに皆、僕を心底不気味がっていたので暴行や嫌がらせは受けなかった。
周りに合わせて自分からも距離を置いた。
そうして周囲に不安や不快感を与えないよう心がけた。

それに人の目よりずっと、不安なことがあった。

――周りが言うように、自分が無意識に何かしていたのではないか…?

もし、そうだったら?
自分のせいで、魔物達が破裂したのだとしたら…?

「っ、」

ぃや、だ、…嫌だっそんなの…だって、それじゃ………

「…っ”、………」

僕が、彼らを死なせた?
いや違う、
……………殺した?

(…ッ、う”っ、ッあ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”ーーー!!!)

ごめん、ごめんなさい。
殺してしまってごめんなさい。
ほんとにごめんなさい、きて、来てくれたのに…
あんなっ…、あんなひどいことをしてごめんなさい。
ごめんなさい…
ごめんなさいッ………!!!

パリンッ!!

揺らぎ漏れ出た魔力によって、安眠剤を飲む際に使ったコップが砕けていた。
「……」

――ッガシャン! バリンッ!!
扉の外で響いた、陶器の割れた音。息をのむような短い悲鳴。静かに咎める声。
「だってなんでッ!?なんで兄ちゃんばっかりッ!!ずるいよ……ッ”」
それに続いたのは、糾弾するようでいて悲しみが詰まった痛ましい叫び。

自分を責め立てるような音を遮るため、ドアに背を向けベッドの陰で毛布を被る。
それから毛布と共に抱えてきた魔界図鑑を開いた。

魔素と魔力が満ちる、こちらとは違う世界。
日々揺れ動き、形を変える大地。
時に地に潜り、時に天を翔ける魔力の河。
そのほとりに広がる湿原には、白緑色の巨木群がそびえ立つ。

さらに魔界には異なる空間へ繋がる”歪み穴”なるものも存在する。
うっかり踏み込んでしまったら、灼熱の海、白い魔素だけの砂漠、浮雲の中の森…どこへ飛ばされるか分からない。

そして、そんな想像もつかない所で暮らす多種多様な魔物達。

過酷な環境に耐える生体機能を持つ種。
環境の変化に合わせて自身を絶えず変化させる種。
魔力の流れを読むことに長け、暮らしやすい場所を転々とする種。
強い魔力で生活範囲を自身に合うように変えてしまう種…

中には魔力によって空間が歪みやすい事を利用し、亜空間を生み出すものもいるという。

(僕も亜空間?を創れたらなぁ…いや歪み穴で飛ぶのもいいか)
灼熱の海に飛ばされるのは嫌だけど、砂漠は静かそうだ。
こっちの砂漠には意外と生き物がいるけど、魔界には全然いないのかな?

ここではない所、未知の世界や存在へひたすら思いを馳せること。
それが子どもだった僕が見つけた、その時自分にできることであり支えだった。

 

「…っ、…ハァッハァ…ッ、ハァッ、ハァッー……」

(っ、落ち着け、)
精神のゆらぎは、魔力の状態に影響を及ぼす。
だから僕達魔術学校の生徒は精神を安定させたり、精神と魔力の状態を切り離す訓練を受けている。
内側を落ち着かせるため、深呼吸をくり返した。
「…フー、……スー…、……、……。」

 

(…なぜかは分からないけど、僕が召喚すると魔物は死んでしまうのかもしれない)
自分にとって魔物や魔界はずっと憧れてきた存在で、それ自体を心の支えにしてきた。
「っ、…、……………。」

でももう、その憧れも手放すしかないのだろう。

 

今回はここまでにします~
ではまた~ 

初めましての方、この創作物は…

創作物掲載記事に初めて遭遇してしまった閲覧者様へ、
この作品の概要や、注意点についてご紹介します!


【安全第一なぼっち学生 VS 月下美人系魔物】の召喚契約を巡る攻防を描く話です。
・ジャンルは、現代ファンタジーなブロマンスです。
・挿絵は制作中ですが、今のところ2枚ほどあります。
 

もうちょっと詳しく言うと…

・転生、チート、俺TUEEE、最強、ざまぁ、追放、不遇…などという要素は皆無!
 流行りの異世界ファンタジーとは真逆のところを目指す、

ぼっちが考える「最強にリアル感のある召喚術のあれこれ!!」
を詰め込んだ、現代的で現実的なファンタジーです。


・ファンタジーなのに、主要登場人物が3~4人だけ!
 というか7割がた、ぼっち学生と魔物の2人だけで構成されていますww
 
・2人の感情の動き、距離の変化、クソデカ感情をじっくり堪能できます。
 
過去を引きずりがちな方 におすすめです。
 過去の過ちを思い悩む主人公を通して、
「それをどうにかマシにするには?」を描くヒーリングストーリー…
だと作者は思っています。


あ、もちろん、
内向的な人が「疲れにくく、深く楽しめる」物語になるように心がけて作っております。

 

注意事項
・この作品は、結末まで掲載しません
 ぼっち的に「話の肝」部分までAIに学習されると困るので、ブログでの公開は半分くらいまでの予定です。

・人体ではないですが、少しグロテスクな表現があります。

・ちなみに【BL版】をpixivに載せてます。

 

あらすじ

――方陣内に現れた半透明の蝶

初めての召喚。その青い羽ばたきに、言葉にできない感動を覚えた。
次の瞬間…

平凡な魔術学生だったyは、召喚術の授業でありえない事故を起こしてしまう。
その結果、学校中からサイコ扱いされ…

1話目はこちら

 

あと、念のため…

この創作物は、内向的bが文も、絵というか画像も、全部一人で作ったものになります。
AIさんの手すら全く借りていない、ペンネーム通り「ぼっち」で作り上げた作品です。

よかったらおすすめ、拡散していただけると…ぼっちはうれしいです。
とっても励みになります!

 

「召喚術の授業は××な魔物と、」は、内向的bが心を込めて作った作品です…
作品やその一部を無断で、複製・盗作・販売行為などはご遠慮ください。

この物語はフィクションです。
作中で登場する人物、団体、名称、事件等は架空のものです。実在のものとは関係ありません。

★感想・アウトプット的スペース★  閲覧者様の思ったこと、聞かせてくれませんか…?

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