お疲れ様です。
自分の創作話を掲載することによって、記事数を楽に増やそうとしている内向的bです。
というわけでこの記事は、内向的bの創作した話
”現代的で現実的な召喚ファンタジー・ブロマンス”
の掲載記事になります。
「………?」
となった方は
目次から「初めましての方、この創作物は…」へジャンプしていただき、
最初にそちらを読まれることを推奨します~
本文 「召喚術の授業は××な魔物と、」
精神の不安定さはなかなか回復しなかった。
なんとなく不安に襲われたり、突然恐怖がぶり返したり。
水以外でも服や布が触れた感触を、蔓が体を這う感触と錯覚し取り乱してしまう事もあった。
特に酷かったのは、眠りから覚める時だ。
自分がどこにいるかわからなくなり、まだあの花に捕まっていると思い込んで何度もパニックに陥った。
そんな僕を煩わしく思う素振りもなく、魔物は根気よく相手をしてくれた。
僕が不安そうにしているのを察知すると、何も言わず手を握ってくれた。
フラッシュバックを起こして恐怖に怯え、暴れる僕を包み込むように抱きしめてくれた。
そうして収まるまでずっと声をかけ、魔界の話などをしながら背中をさすってくれた。
寝る時も未だに添い寝し、起床時はタイミングを見計らってカーテンを開け、日光で部屋を十分に明るくしてから声をかけて起こしてくれる。
(うう…、こうやって心理的に依存させる手口なのか?)
ついそんなことまで邪推してしまうくらい、魔物は甲斐甲斐しく世話を焼いてくれた。
いつだったか、ぽつりぽつりと自分の不安や気持ちを魔物に吐き出したことがある。
その流れで、 自分の世話は負担ではないのか、迷惑になっていないのかを魔物に尋ねていた。
「私は人間とは違う。この程度のことは、全く負担にも迷惑にもならない。」
僕の不安を断ち切るように、魔物はキッパリとそう答えた。
「ただ…
私では、お前の境遇や感情に共感や理解はあまりしてやれないだろう。
こうして悩みや不安を聞き出せたところで、それがお前の回復の糧になるのかも分からない。
私はお前と同じ人間ではなく、魔物だからな…」
歯がゆそうに続けられた言葉は、意外なものだった。
伏せられた白い睫毛が、いつもは威風堂々と輝くペリドットにも、影を落としている。
「だが…
脆弱な人間とは違うからこそ、受け止めてやることはできる。
お前達の手には負えない数多の問題も、人間では支えきれない過重な負担も感情も。
前にも言ったが、私には文句でも何でも存分に言ってくるがいい。
……ぉ、お前にはそれを、っ許してやろう」
しかし領主様はやっぱり領主様であった。
尊大な物言いも、自動付帯してくる誤作動も。
そして、そんなものがこんなに自分の胸を温かくさせるなんて、思いもしなかった。
今まで僕は周りに迷惑をかけたくなかったから、大抵のことはなるべく1人で対処してきた。
自分にとってはそれが当たり前だったし、それでなんとか”大丈夫”にしてきた。
それに精神的な不調は、結局は自分の問題だから自分一人で解決するものだと思っていた。
(でも、一番の理由は怖かったからだろうな…)
自分が話したり頼ったことで、相手に負担を与えることが。
そして何より。
頼った相手から拒絶される様を想像してしまうことが。
そういうことを気にするより、我慢したり調べたりして自分で何とかした方が楽だったから、ずっと避けてきた。
だから、知らなかった。
(こんな風に寄り添ってもらえるだけでも、全然違うんだな…)
苦しい時に誰かに側にいてもらったり、支えてもらえること。
その事実にくすぐられた心には、こそばゆさと安心感が広がっていた。
「…………、…」
確かに魔物と人間の対話じゃ、人間同士のカウンセリングほどの効果は生まれないかもしれない。
けれど、それだけが重要ではないのだと、僕はひしひしと感じていた。
彼の献身的とまで言える看病に、僕の心も少しずつ落ち着きを取り戻していくことができた。
今回はここまでにします~
ではまた~
初めましての方、この創作物は…
創作物掲載記事に初めて遭遇してしまった閲覧者様へ、
この作品の概要や、注意点についてご紹介します!
・【安全第一なぼっち学生 VS 月下美人系魔物】の召喚契約を巡る攻防を描く話です。
・ジャンルは、現代ファンタジーなブロマンスです。
・挿絵は制作中ですが、今のところ2枚ほどあります。
もうちょっと詳しく言うと…
・転生、チート、俺TUEEE、最強、ざまぁ、追放、不遇…などという要素は皆無!
流行りの異世界ファンタジーとは真逆のところを目指す、
ぼっちが考える「最強にリアル感のある召喚術のあれこれ!!」
を詰め込んだ、現代的で現実的なファンタジーです。
・ファンタジーなのに、主要登場人物が3~4人だけ!
というか7割がた、ぼっち学生と魔物の2人だけで構成されていますww
・2人の感情の動き、距離の変化、クソデカ感情をじっくり堪能できます。
・過去を引きずりがちな方 におすすめです。
過去の過ちを思い悩む主人公を通して、
「それをどうにかマシにするには?」を描くヒーリングストーリー…
だと作者は思っています。
あ、もちろん、
内向的な人が「疲れにくく、深く楽しめる」物語になるように心がけて作っております。
注意事項
・この作品は、結末まで掲載しません。
ぼっち的に「話の肝」部分までAIに学習されると困るので、ブログでの公開は半分くらいまでの予定です。
・人体ではないですが、少しグロテスクな表現があります。
・ちなみに【BL版】をpixivに載せてます。
あらすじ
――方陣内に現れた半透明の蝶
初めての召喚。その青い羽ばたきに、言葉にできない感動を覚えた。
次の瞬間…
平凡な魔術学生だったyは、召喚術の授業でありえない事故を起こしてしまう。
その結果、学校中からサイコ扱いされ…
あと、念のため…
この創作物は、内向的bが文も、絵というか画像も、全部一人で作ったものになります。
AIさんの手すら借りていない、ペンネーム通り「ぼっち」で作り上げた作品です。
よかったらおすすめ、拡散していただけると……ぼっちはうれしいです。
とっても励みになります!
「召喚術の授業は××な魔物と、」は、内向的bが心を込めて作った作品です…
作品やその一部を無断で、複製・盗作・販売行為などはご遠慮ください。
この物語はフィクションです。
作中で登場する人物、団体、名称、事件等は架空のものです。実在のものとは関係ありません。
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