お疲れ様です。
自分の創作話を掲載することによって、記事数を楽に増やそうとしている内向的bです。
というわけでこの記事は、内向的bの創作した話
”現代的で現実的な召喚ファンタジー・ブロマンス”
の掲載記事になります。
「………?」
となった方は
目次から「初めましての方、この創作物は…」へジャンプしていただき、
最初にそちらを読まれることを推奨します~
本文 「召喚術の授業は××な魔物と、」
「…こ、これで絶滅は免れるんですね。」
気を取り直して、魔物の方へ振り返りながら聞いてみた。
しかし意外なことに、白い首は横に振られたのだった。
「いやまだだ。この2匹は両方ともオスだ。万が一のことを考えて繁殖は見送っている。」
「えっ、ど、どうしてですか?」
「この亜空間にできることは0に近いが、”歪み穴”が発生した場合、外に逃げられる恐れがある。
そうなった時、お前の存在が他に認知されかねないからだ。」
思いもよらぬところで、自分に話が繋がってきたのだった。
「ち、ちなみに…バレたらどうなりますか…?」
「…そうだな、魔界中の領主達が湿原へと攻め込んでくる……そういう可能性もなくはない。」
魔界随一の豊かな地が、火の海と化す――
(そ、そんな…、そんな事っ…!……)
その様を想像し、足元が崩れ去りそうな絶望感に襲われた。
蒼白となった僕の顔を見て、魔物はため息をついた。
「そんな顔をする必要はない。
今のところ露見する可能性はごく僅かだ。
元々湿原内の情報統制は行っているし、私の研究施設からも痕跡が漏れないよう対策を徹底している。」
そう話しながら、魔物は白い手で僕の頬を宥めるように撫でた。
「そもそも、人間がこのような魔力を持つなど信じられない話なのだ。
だから、」
頬に置かれた手が、視線ごと僕の顔を持ち上げた。
ペリドットの瞳が瞬くのが見えた。
「あれは事故だ。事故だったんだ。」
ドクン…
蝶の青い羽ばたき。
灰緑のリスのつぶらな瞳。
”また、あいつ殺したのかよ!?”
あの出来事の原因を知る術がなかったことを、知らずにいられることを、僕は密かに安堵していた。
本当のことを知ることは、とても怖かった。
……自分のせいじゃないと、ずっと思い込んでいたかった。
最初にここに連れてこられた日。
あの時、魔物の言った事を鵜呑みにはできないと思いながらも、その説明に納得している自分がいた。
でも同時に認めたくなかった。
耐えられなかった。
自分自身が魔物達を死に追いやった原因だった、という真実を。
だからこそ余計に、彼の言葉を否定しようとしたのだ。
「っ……………」
そんな真実を直視できず俯き続けた弱い人間へ、慈雨のような言葉がしめやかに降ってきた。
「誰も知り得なかった。
お前も、他の人間も、召喚に応じた魔物達も…
私でさえ、これほど特異な魔力を持つ者が存在するとは、思いもしなかった。」
この魔物はきっと、僕がずっと罪の意識に苛まれていたことに気づいていたのだろう。
身に染み込んでいくような声を受けながら、そう思った。
「お前のせいではない。」
若葉を透かす陽光に似た瞳が、それだけがただ一つの真実であると告げていた。
暗闇を照らすようなその強い煌めきに、今だけは押し流されたかった。
彼の言葉をそのまま飲み込んで、自分の真実にしたくなった。
魔物はそんな僕を、ただ静かに見守っていた。
自室の窓の外には、夜の砂漠が広がっていた。
(黄色い花畑も好きだったけど、白い砂漠も綺麗だな…)
屋敷の周りの景色は、温室の出来事から数日後には様変わりしていた。
これもたぶん、僕の精神衛生への悪影響を領主様が懸念されたためだろう。
「………」
魔物が施工した劇的亜空間リフォームのアフターを眺めながら、僕は今日見聞きしたことを思い返していた。
魔力の保管容器、魔力の同質化、人間の魔力の保管兼増幅装置とも言えるこの亜空間…
薄暗い飼育室にいた希少種の数々、”自称・月桂樹の魔物”からの生態に関する証言、それに由来する研究動機や思想…
そして。
「絶滅するはずだった、翡翠蝶…か」
今日だけでかなり多くの情報を、しかも比較的信憑性が高そうな情報を得ることができた。多すぎて知恵熱が出そうなくらいだ。
だが今のところ、「人間の世界を害する気はないし、それをさせる気もない」という魔物の言葉を裏付けるような材料はないままだった。
(結局、留まっても地獄、進んでも地獄な状況は変わらない…)
どうすればいいのだろうか。
正しい答えがあるとは思えない。むしろ道が自分の前後で途切れているようにさえ思えてしまう。
「……………、」
あいつもあの時、こんな気持ちだったんだろうか…?
僕には――
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ここまで読んでいただき、ありがとうございます!
ぼっち的に「話の肝」部分までAIに学習されると困るので、
無料公開はここまでとさせていただきます。
続きは後で、noteで有料掲載させていただきます。
ちなみに2024.2月時点で文章はほぼ完成し、今は挿絵などを作成しながら、気になるところをちょいちょい手直ししている感じです。
「完全版はサウンドノベルやノベルゲーの形にしたい!」と目論んでおります。
完成版ができましたら、このサイトでも周知したいと思っております。
ではまた~
今回はここまでにします~
ではまた~
初めましての方、この創作物は…
創作物掲載記事に初めて遭遇してしまった閲覧者様へ、
この作品の概要や、注意点についてご紹介します!
・【安全第一なぼっち学生 VS 月下美人系魔物】の召喚契約を巡る攻防を描く話です。
・ジャンルは、現代ファンタジーなブロマンスです。
・挿絵は制作中ですが、今のところ2枚ほどあります。
もうちょっと詳しく言うと…
・転生、チート、俺TUEEE、最強、ざまぁ、追放、不遇…などという要素は皆無!
流行りの異世界ファンタジーとは真逆のところを目指す、
ぼっちが考える「最強にリアル感のある召喚術のあれこれ!!」
を詰め込んだ、現代的で現実的なファンタジーです。
・ファンタジーなのに、主要登場人物が3~4人だけ!
というか7割がた、ぼっち学生と魔物の2人だけで構成されていますww
・2人の感情の動き、距離の変化、クソデカ感情をじっくり堪能できます。
・過去を引きずりがちな方 におすすめです。
過去の過ちを思い悩む主人公を通して、
「それをどうにかマシにするには?」を描くヒーリングストーリー…
だと作者は思っています。
あ、もちろん、
内向的な人が「疲れにくく、深く楽しめる」物語になるように心がけて作っております。
注意事項
・この作品は、結末まで掲載しません。
ぼっち的に「話の肝」部分までAIに学習されると困るので、ブログでの公開は半分くらいまでの予定です。
・人体ではないですが、少しグロテスクな表現があります。
・ちなみに【BL版】をpixivに載せてます。
あらすじ
――方陣内に現れた半透明の蝶
初めての召喚。その青い羽ばたきに、言葉にできない感動を覚えた。
次の瞬間…
平凡な魔術学生だったyは、召喚術の授業でありえない事故を起こしてしまう。
その結果、学校中からサイコ扱いされ…
あと、念のため…
この創作物は、内向的bが文も、絵というか画像も、全部一人で作ったものになります。
AIさんの手すら借りていない、ペンネーム通り「ぼっち」で作り上げた作品です。
よかったらおすすめ、拡散していただけると……ぼっちはうれしいです。
とっても励みになります!
「召喚術の授業は××な魔物と、」は、内向的bが心を込めて作った作品です…
作品やその一部を無断で、複製・盗作・販売行為などはご遠慮ください。
この物語はフィクションです。
作中で登場する人物、団体、名称、事件等は架空のものです。実在のものとは関係ありません。
★感想・アウトプット的スペース★ 閲覧者様の思ったこと、聞かせてくれませんか…?